ここ数年、正月の美術館詣では西宮市立大谷記念美術館と決めていたのですが、あいにく昨年9月からの改装工事で現在閉館中。
しかたなく(殴)、今年は万葉文化館の「絵画で綴る大和古道」展を観に行くことにしました。
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ただ、これまで何度か万葉文化館について書いてきたとおり、この施設もご多聞に漏れず、予算削減で以前のような気鋭の画家による企画展が大幅に減って、代わりに館蔵品による展覧会が開催される状況になっています。今回の展覧会もその流れで、館蔵品展なので、私たちもあまり期待せずに出かけました。第一、展覧会のテーマが道。道がテーマの展覧会となるとどうなるか、あまりいいイメージがわいてきませんでした。
自宅から飛鳥までの道は正月明けでいつもより車も少なく、50分程度で到着。駐車場も通常よりさらに車が少なく閑散としていました。
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人気がないのは館蔵品だけの展示なのでみなさんも二の足を踏んでいるのだろうと思いながら入り口に向かいました。
館前の庭園も冬枯れで、わずかにウメモドキだけが色を添えていました。
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冷え込みも強かったので早々に館内へ。会場入り口でいつものようにアリバイ写真を撮ってから(笑)観覧開始です。
ところが、展覧会場に入ってチラ見しただけでよさげな作品が目に入り、期待が一挙に高まりました。うれしい誤算みたいです。
展示会場の床には大和古道を描いた古地図「大和國細見圖」の拡大コピーが貼られているなど、いろいろ工夫されていました。
今回の展覧会では上記の「絵画で綴る大和古道」をテーマに、これまで館が蒐集した「万葉日本画」と、別に寄贈を受けた絵画や展示資料も公開されていました。また、会期中の前期と後期で展示を入れ替え、合わせて計100点余りの館蔵品を陳列展示する予定とのことです。
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入り口に最も近いところに展示されていたのは平山郁夫の「額田王」。この絵の制作過程は館内のミニシアターで見ることができます。
ただ、この絵は余り好みではありません。(笑)
以下の画像は館内のショップで買った絵葉書をスキャンしたもので色調も正確ではありません。掲載も実際の展示順ではありません。
良かったのはまず「夢想」です。作者は市原義之。以前にも観ていますが、いい絵は何度見ても飽きませんね。
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「明日香川夕照」(作・奥田元宋)も何度か観たことがありますが、印象に残る絵です。
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それ以外では、「早蕨」(作・平岩洋彦)とか
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似たテーマですが、「山川の瀬音」(作・岡 信孝)もわかりやすい絵(笑)でした。
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この絵も好みです。「秋風」(作・林 潤一)です。
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でも、今回の展覧会で一番良かったのは、「曽爾冬静」(作・久保嶺爾)です。遠目でも真っ先に目に入ってきました。で、帰宅する際に館内ショップで絵葉書を探したのですが、残念なことに絵葉書化されていませんでした。
描かれている曽爾(そに)高原は、私のホームグラウンドみたいなもので、学生時代は四季折々に十数回通っていました。
ただ近年、観光開発の影響か、現地は私が行っていたころとはかなり違う雰囲気になっていて足が遠のいています。
でも今回のこの絵では、私の記憶している曽爾高原がそのまま描かれていて、懐かしくて足を止めて見入ってしまいました。
ただ絵に描かれているような馬の放牧はなかったですが、これはあくまで画家の心象風景ですからね。でもよく似合っていました。
この画家の絵はもう一点、「神の池」が展示されていて、深みのある色彩のいい絵です。
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もう一つ、今回の展覧会での収穫は「多武峯遠望」(作・上田勝也)でした。こんな作品があったのかとびっくりのいい絵でした。ですが、これも絵葉書は作られていないので、ぜひ並んで展示されている「曽爾冬静」とともに直接会場でご覧ください。万葉文化館さん、ぜひ絵葉書作成をお願いします。m(__)m
後でわかったのですが、この作者の回顧展が2006年にここで開催されていますね。このころから明日香に通い始めたはずなので、私たちも観ていると思うのですが記憶がありません。本当に物忘れがひどいです。
最初に書きましたが、今回の展覧会、上記以外も館蔵品選りすぐりのいい絵ばかりで、観終わって結構時間がたっていたのに気づくほど堪能できました。
でも何しろ観客が少ない!車椅子を押しての鑑賞には見やすくてありがたいのですが、少なすぎるのもいささかさびしいですね。
現在(2月3日)前期展示分から20点入れ替えられていますので、わたしたちもまた観に行くつもりです。
3月2日まで開催されていますので、みなさんも飛鳥に来られた際はぜひお立ち寄りください。
周辺にも名所旧跡が点在しているし、ゆったりいい絵が鑑賞できるのでお勧めです。
しかたなく(殴)、今年は万葉文化館の「絵画で綴る大和古道」展を観に行くことにしました。
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ただ、これまで何度か万葉文化館について書いてきたとおり、この施設もご多聞に漏れず、予算削減で以前のような気鋭の画家による企画展が大幅に減って、代わりに館蔵品による展覧会が開催される状況になっています。今回の展覧会もその流れで、館蔵品展なので、私たちもあまり期待せずに出かけました。第一、展覧会のテーマが道。道がテーマの展覧会となるとどうなるか、あまりいいイメージがわいてきませんでした。
自宅から飛鳥までの道は正月明けでいつもより車も少なく、50分程度で到着。駐車場も通常よりさらに車が少なく閑散としていました。
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人気がないのは館蔵品だけの展示なのでみなさんも二の足を踏んでいるのだろうと思いながら入り口に向かいました。
館前の庭園も冬枯れで、わずかにウメモドキだけが色を添えていました。
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冷え込みも強かったので早々に館内へ。会場入り口でいつものようにアリバイ写真を撮ってから(笑)観覧開始です。
ところが、展覧会場に入ってチラ見しただけでよさげな作品が目に入り、期待が一挙に高まりました。うれしい誤算みたいです。
展示会場の床には大和古道を描いた古地図「大和國細見圖」の拡大コピーが貼られているなど、いろいろ工夫されていました。
今回の展覧会では上記の「絵画で綴る大和古道」をテーマに、これまで館が蒐集した「万葉日本画」と、別に寄贈を受けた絵画や展示資料も公開されていました。また、会期中の前期と後期で展示を入れ替え、合わせて計100点余りの館蔵品を陳列展示する予定とのことです。
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入り口に最も近いところに展示されていたのは平山郁夫の「額田王」。この絵の制作過程は館内のミニシアターで見ることができます。
ただ、この絵は余り好みではありません。(笑)
以下の画像は館内のショップで買った絵葉書をスキャンしたもので色調も正確ではありません。掲載も実際の展示順ではありません。
良かったのはまず「夢想」です。作者は市原義之。以前にも観ていますが、いい絵は何度見ても飽きませんね。
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「明日香川夕照」(作・奥田元宋)も何度か観たことがありますが、印象に残る絵です。
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それ以外では、「早蕨」(作・平岩洋彦)とか
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似たテーマですが、「山川の瀬音」(作・岡 信孝)もわかりやすい絵(笑)でした。
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この絵も好みです。「秋風」(作・林 潤一)です。
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でも、今回の展覧会で一番良かったのは、「曽爾冬静」(作・久保嶺爾)です。遠目でも真っ先に目に入ってきました。で、帰宅する際に館内ショップで絵葉書を探したのですが、残念なことに絵葉書化されていませんでした。
描かれている曽爾(そに)高原は、私のホームグラウンドみたいなもので、学生時代は四季折々に十数回通っていました。
ただ近年、観光開発の影響か、現地は私が行っていたころとはかなり違う雰囲気になっていて足が遠のいています。
でも今回のこの絵では、私の記憶している曽爾高原がそのまま描かれていて、懐かしくて足を止めて見入ってしまいました。
ただ絵に描かれているような馬の放牧はなかったですが、これはあくまで画家の心象風景ですからね。でもよく似合っていました。
この画家の絵はもう一点、「神の池」が展示されていて、深みのある色彩のいい絵です。
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もう一つ、今回の展覧会での収穫は「多武峯遠望」(作・上田勝也)でした。こんな作品があったのかとびっくりのいい絵でした。ですが、これも絵葉書は作られていないので、ぜひ並んで展示されている「曽爾冬静」とともに直接会場でご覧ください。万葉文化館さん、ぜひ絵葉書作成をお願いします。m(__)m
後でわかったのですが、この作者の回顧展が2006年にここで開催されていますね。このころから明日香に通い始めたはずなので、私たちも観ていると思うのですが記憶がありません。本当に物忘れがひどいです。
最初に書きましたが、今回の展覧会、上記以外も館蔵品選りすぐりのいい絵ばかりで、観終わって結構時間がたっていたのに気づくほど堪能できました。
でも何しろ観客が少ない!車椅子を押しての鑑賞には見やすくてありがたいのですが、少なすぎるのもいささかさびしいですね。
現在(2月3日)前期展示分から20点入れ替えられていますので、わたしたちもまた観に行くつもりです。
3月2日まで開催されていますので、みなさんも飛鳥に来られた際はぜひお立ち寄りください。
周辺にも名所旧跡が点在しているし、ゆったりいい絵が鑑賞できるのでお勧めです。