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宝塚花組公演『カリスタの海に抱かれて』 『宝塚幻想曲(タカラヅカ ファンタジア)』 観劇 その2

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カリスタ、2回目観劇の感想です。
前回は予期しないラッキーチャンスが舞い込んでの観劇でしたが、今回はオンラインチケットの一般前売りで購入したもの。20列とかなり後ろの席でした。

ではいつものとおり、感想の前の前置きです。
4月初めのこの日は絶好の花見日和。渋滞が懸念されたので8時30分に出ましたが、所要時間1時間10分と、ほぼ順調に到着しました。やはり平日だったのが幸いでした。

着いてみると、やはり花の道も桜が満開、通行の花見客も多く、結構な賑わいになっていました。

桜の下に植えられた雪柳やローズマリーも咲いていてきれいでした。
時間があったので私たちも花の道で桜見物。




写真などを撮ってから劇場ロビーに向かうと、当日券を求める長蛇の列。「小学生は1,500円割引」とあって、列には子供連れも目立ちました。
これは人気があるのかないのか?
長蛇の列なので観たい人が多いというわけですが、一方で当日券がそんなにあるというのは売れていないということか?よくわかりませんね。(笑)
一階の客席はほぼ満席。さすがに立ち見までは出ていませんでしたが、平日でもよく入っていました。

さて前置きはこのぐらいで、感想です。いつものとおり敬称略。

さすがに2回目となると、初回みたいに話を追うのに必死みたいな感じはなく、余裕で舞台上の小芝居などもチェックできました。(笑) 

今回の観劇で私の一番ツボだったのは、冒頭のスッポンの場面。
軍服姿も凛々しく明日海りおが後ろ向きに登場します。
こんな表情でした。


島に足を踏み入れてあたりを見回すその表情が清々しい。ほほ笑みを浮かべて、懐旧の情と、新しい任務への気概にもあふれているようです。
しか~し!!、そんなはずはないですね。

カルロとその両親はその昔、石もて追われるごとく、カリスタを後にしています。
なにしろ父は札付きの裏切り者、そして息子カルロは、親友ロベルトと血の約束を交わしながら、それを破っての離島。普通なら不安と緊張でいっぱいのはずですね。そもそも士官学校出たての新米士官が自分からそんないわく因縁のある任地を希望しないだろうし。
でもね。それは素人の浅はかさというもの。(殴)

カルロには大きな計画がありました。(キッパリ)
父の汚名返上と、島民の悲願であるフランスからの独立。それを実現できるカギは、ちょうど彼が士官学校を卒業する時期に始まった偉大なフランス革命。
この革命の歴史的意義に強い共感と確信を持つ中で、彼は故郷カリスタの解放への展望をも見出したのです。
それが、冒頭の、自信に満ちた表情に現れたというわけです。しかも無用の流血を避けるため、革命政府に現地のフランス軍の無血撤退を保証させる手筈さえ整えていました。士官学校出の新米士官(それにしては大尉とは出世が早すぎ?)にしては大した度量です。
というのはあくまで私の妄想(笑)。
でもそう考えれば、本来二の足を踏むはずの上陸時の表情があんなにスッキリ晴れ晴れなのが腑に落ちます。(笑)

それともうひとつ、気になっていたのが前回の観劇で感じた滑舌の悪さですが、今回はかな~り良くなっていました。ほぼ気にならない感じ。でも一回だけ台詞を噛んでしまったのが残念ですが、これも回を重ねれば解消されるでしょう。

演技自体は自然で表情もリアル、そして歌は安定した歌唱力で聞かせてくれます。
カルロが相手に強く語りかけるとき、いつも人差し指を振っているのが面白いです。

アリシアの花乃まりあも、やりすぎたら蓮っ葉なジャジャ馬娘になりそうな役柄ですが、そうならずにひたむきにカルロを思う純粋でいじらしい乙女心をよく体現していました。


カルロを助ける場面です。

こういう人物像がはっきりしている役はやりやすそうで、実は結構難しい役ですね。
総督府に入りこんで動向を探る大胆さを持ちながら、きれいな服に憧れたりする娘心をうまく演じていました。

いいコンビになりそうです。いやもうなっているか。(笑)


それとやはり印象的だったのがロベルトの芹香斗亜。繰り返しになりますが、びっくりの成長ぶりでした。以前の頼りなげな(殴)印象は雲散霧消、大きく見えます。


裏切り者の息子カルロが信用できるのか迷いながら、賭けてみようとするロベルト。いい演技でした。


最後は新天地アメリカに向かうカルロとアリシアを、アニータとともに丘の上から見送ります。


で、このシーンを観ながら私は、これ続編も作ればいいのにと思ったり。
というのは、ナポレオンが最後のほうで、「いずれカリスタは私の庭になる」みたいなことを言っています。
それからすると、続編は革命の反動期、王となったナポレオンがカリスタを占領、またフランスの圧政下におかれるカリスタと、それに抵抗するロベルトが話の前段で、その窮状を知ったカルロは妻とともにアメリカで得た資金でカリスタにノルマンディばりの逆上陸、ナポレオンの軍隊を島から追い出す、みたいな話に出来ると思うのですが、石田さん、書きませんか?(殴)

まあ妄想はこれぐらいにして(笑)、今回、二度目の観劇でも、改めていい芝居だと思いました。台詞も筋書きも、流れがよくて、安心して感情移入して観られました。

ショーのほうは、今年8月8日~8月16日の第二回台湾公演に合わせて、和のテイストたっぷりな作りになっています。
で、こういうショーは、ともすればダサダサで野暮ったくなったりしますが、『宝塚幻想曲(タカラヅカファンタジア)』は巧みに和と洋を織り交ぜた洒落たアレンジで、いいショーになっていました。
稲葉太地、このところ大活躍ですね。


明日海りおは豪華な衣装で登場、やはりきれいです。

途中で花魁からタキシードに早変わりするお約束の場面もあって楽しいです。

ショーでも息の合ったふたりです。




タンポポです。


そしてやっぱり目を引いたのが芹香斗亜。すっかり大人びて、変われば変わるもの。(笑)


やはりシュートが気になりました。(笑)


そして最後のパレード。一度見ているのに、大きさではトップコンビと同格の羽根が気になりました。最近ではあまり見ない二番手登用で、改めていろいろ考えましたね。

ここから蛇足。
しかし、ナウオンなどを見ていて思いますが、明日海りおは本当に控えめというか、自分の主張を押し付けないやさしいトップさんですね。よく、自説を開陳することに懸命なアグレッシブなトップもいて違和感を感じたりしますが、逆に控えめすぎなのももどかしくて、もうちょっとリーダーシップを発揮してもいいのではと思ったり。
でもどちらかといえば、私は後者のほうが好みですが。(笑)

というところで、カリスタの感想は終わりです。

さて、お次は土曜日に観てきた「十二夜」です。最近とみに物忘れがひどいので、記憶の消えないうちに(笑)、感想を書かなくてはと焦っています。
久しぶりの音月桂さんでしたが、これがとてもよかったです。いつアップできるかわかりませんが(殴)、また機会があったらご覧いただければ幸いです。

どうもありがとうございました。





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