あけましておめでとうございます。
本年もきわめて気まぐれな更新のブログですが、よろしくお願いいたします。
今回は、新年早々縁起でもないと思われるでしょうが、暮れに帯状疱疹を発症したお話です。
この帯状疱疹、発症した人はお分かりでしょうが、他の皮膚炎と違って結構やっかいで、わかりにくい経過をたどりますね。
発端は、12月に入って、左上半身のあちこちにチクチク・ピリピリした神経の痛みを感じるようになったことから。
場所は左上腕部から脇、そして食道のあたりの神経がひきつるように痛むのです。
当初は時々程度だったのが、次第に常時痛むようになってきました。
焦ってネットでググってみたりしましたが、「神経の痛み」みたいな漠然としたキーワードでは、いくら検索しても特定できず。
とくに食道からみぞおちにかけてよく痛んだので、胃酸過多かなとか早とちりして、ドラッグストアで薬を買ったりの悪あがき。(笑)
そして12月9日になって、風呂上りにふと鏡を見たら、左上半身、左腕から左胸にかけて赤い斑点が帯状に並んでいるのを発見。
状態はあちこちのサイトに出ている帯状疱疹の事例どおりで、全身ではなく半身に出ていて、神経の痛む所と完全に一致していました。
でもそれでようやく病名がわかって、まあ蕁麻疹程度だろうと正直ホッとしたり。
とにかく痛いので、12月11日にあの楽しい皮膚科のある市立病院に駆け込みました。前夜は痛みが激しく、夜中にバッファリンを飲んでようやく寝られたほど。
前回のヤケドのときは予約制でしたが、もうそれはなくなっていました。
気になる例の女医さんはまだ皮膚科におられましたが二診担当で、私が呼ばれたのは一診の男性医師のほうでした。(笑)
でもその男の若い先生もいいお医者さんでした。
丁寧に症状や今後の経過、処方する薬について説明してくれて、以前民間の皮膚科にかかった時とは大違いで、改めて公立病院も大したものだなと再認識。
先生は発疹の状態を見てすぐ、「帯状疱疹ですね」といって、帯状疱疹が水疱瘡のウイルスで発症することも説明してくれました。
↓文中の画像はすべて薬局でもらったマルホ株式会社のパンフレット「帯状疱疹 こんな病気」の一部です
そして先生は「念のため顕微鏡で検査します」といって、赤く少し盛り上がった斑点の中から体液を採取。
プレパラートにつけて顕微鏡で見ています。でもウイルスは電子顕微鏡でないと見えないはずなのに、あんな(しょぼい)顕微鏡で見えるのかなと思っていたら、「間違いなく帯状疱疹ですね。ウイルスによって作られた細胞の塊が見えます」とのこと。当たり前ですが、直接ウイルスを見ていたわけではなかったのですね。
で、治療として、テラ・コートリル軟膏を発疹している箇所に塗ってくれました。塗るというより置いていくという感じでかなり厚塗りです。
しかし発疹は治っても、その後の痛みの治療は長期戦になるとのことでガックリ。
病院内の売店でガーゼと絆創膏を買い、近くの薬局で5日分の薬をもらって帰宅しました。
そして同月16日に再び病院へ。この時は鎮痛剤の腎臓への影響を確認するために血液検査もありましたが、異常なし。
発疹は大半がカサブタ状になってきていたので、残っていた2本を使い切るように指示されて軟膏は終了。ペインクリニック中心に変わりました。
鎮痛剤の種類が増え、服用パターンも朝・毎食後・夜のみ・就寝前と複雑になってきました。普段薬を飲みつけない私にとっては結構薬の管理が大変です。
痛み止めの内服薬は
・ファムビル錠
・メチコバール錠 ←これはビタミン剤です
・メロキシカム(モービック)錠
・カロナール錠
・リリカカプセル(25mgと75mg)
でも、なんといっても処方された薬のおかげで痛みが大幅に緩和されて、熟睡できるようになったのがうれしかったですね。
そして発疹も日々おさまって行って、ベタベタ薬を塗らなくてもいいようになったのもうれしかったです。
そして12月26日に最後の受診。
その2日前から痛みを感じなくなったので、先生に「もう鎮痛剤を飲まなくても痛まないのですが」というと、「それはよかったですね~、よく治りましたね」と驚いていました。言外に「アンタの年だと痛みが続くハズなのだが」という意外感がヒシヒシ伝わってきましたが(笑)、「それではこれで治療は終わりです」と完治宣言してくれました。
先生の話では、帯状疱疹は痛みの取れない人も多く、現に今も七転八倒の痛みで入院中の人がいて、麻酔を打たないといけないほどとか。
薬局のパンフレットでも「帯状疱疹後神経痛」について書かれていました。本当に後を引かなくてよかったです。
結局私の場合は、痛みを感じ始めたのが12月3日ごろ。そして12月9日に発疹を確認、11日に受診して治療開始しました。途中16日に診察を受け、完治確認が26日ということで、3週間以上かかりました。まあ平均的な経過ですね。
でも心配した後遺症の神経痛がなくて本当によかったですが、この帯状疱疹、せいぜい蕁麻疹程度だろうと思っていましたが、とんでもない厄介な病気ですね。
原因は上のパンフレットにもあるように、子どものときかかった水ぼうそうのウイルス。その水痘・帯状疱疹ウイルスが体内の神経節にずっと潜み続け、幾星霜を経て、加齢やストレス、過労などで免疫力が低下した時を見計らって暴れ出すというやっかいなものです。まあヘルペスも同じようなものですが、強い痛みが発疹に先行するというのがこの病気の特徴です。
パンフレットによれば発症年齢は50歳代から70歳代がピークですが、過労やストレスが引き金になると若い人でも発症します。
そして発症部位は上肢~胸背部にかけてが最も多いのですが、顔に出ると眼に角膜炎や結膜炎を起こしたりするので厄介です。今回の場合は、上記の年齢とか発症部位など、ピッタリ統計データどおり。典型的な症例でした。でも神経の損傷が軽くて本当にラッキーでした。
痛みの軽減には入浴が効果的でした。それと使い捨てカイロ。カイロは直接肌に張ると低温やけどになるので、下着の上に張って、就寝中患部を温めるようにしましたが、痛みの緩和と発疹の回復に大変効果がありました。
処方された薬はよく効くものの、結構な副作用もあるようで、飲み続けるのも不安がありましたし。
最後に先生は、これで20年は大丈夫なほど強力な免疫ができたので、もう発症することはありませんと太鼓判。
まあ言い換えれば、「アンタの20年後はもうないですよ」ということで、ちと寂しい気もしますが。
本年もきわめて気まぐれな更新のブログですが、よろしくお願いいたします。
今回は、新年早々縁起でもないと思われるでしょうが、暮れに帯状疱疹を発症したお話です。
この帯状疱疹、発症した人はお分かりでしょうが、他の皮膚炎と違って結構やっかいで、わかりにくい経過をたどりますね。
発端は、12月に入って、左上半身のあちこちにチクチク・ピリピリした神経の痛みを感じるようになったことから。
場所は左上腕部から脇、そして食道のあたりの神経がひきつるように痛むのです。
当初は時々程度だったのが、次第に常時痛むようになってきました。
焦ってネットでググってみたりしましたが、「神経の痛み」みたいな漠然としたキーワードでは、いくら検索しても特定できず。
とくに食道からみぞおちにかけてよく痛んだので、胃酸過多かなとか早とちりして、ドラッグストアで薬を買ったりの悪あがき。(笑)
そして12月9日になって、風呂上りにふと鏡を見たら、左上半身、左腕から左胸にかけて赤い斑点が帯状に並んでいるのを発見。
状態はあちこちのサイトに出ている帯状疱疹の事例どおりで、全身ではなく半身に出ていて、神経の痛む所と完全に一致していました。
でもそれでようやく病名がわかって、まあ蕁麻疹程度だろうと正直ホッとしたり。
とにかく痛いので、12月11日にあの楽しい皮膚科のある市立病院に駆け込みました。前夜は痛みが激しく、夜中にバッファリンを飲んでようやく寝られたほど。
前回のヤケドのときは予約制でしたが、もうそれはなくなっていました。
気になる例の女医さんはまだ皮膚科におられましたが二診担当で、私が呼ばれたのは一診の男性医師のほうでした。(笑)
でもその男の若い先生もいいお医者さんでした。
丁寧に症状や今後の経過、処方する薬について説明してくれて、以前民間の皮膚科にかかった時とは大違いで、改めて公立病院も大したものだなと再認識。
先生は発疹の状態を見てすぐ、「帯状疱疹ですね」といって、帯状疱疹が水疱瘡のウイルスで発症することも説明してくれました。
↓文中の画像はすべて薬局でもらったマルホ株式会社のパンフレット「帯状疱疹 こんな病気」の一部です
そして先生は「念のため顕微鏡で検査します」といって、赤く少し盛り上がった斑点の中から体液を採取。
プレパラートにつけて顕微鏡で見ています。でもウイルスは電子顕微鏡でないと見えないはずなのに、あんな(しょぼい)顕微鏡で見えるのかなと思っていたら、「間違いなく帯状疱疹ですね。ウイルスによって作られた細胞の塊が見えます」とのこと。当たり前ですが、直接ウイルスを見ていたわけではなかったのですね。
で、治療として、テラ・コートリル軟膏を発疹している箇所に塗ってくれました。塗るというより置いていくという感じでかなり厚塗りです。
しかし発疹は治っても、その後の痛みの治療は長期戦になるとのことでガックリ。
病院内の売店でガーゼと絆創膏を買い、近くの薬局で5日分の薬をもらって帰宅しました。
そして同月16日に再び病院へ。この時は鎮痛剤の腎臓への影響を確認するために血液検査もありましたが、異常なし。
発疹は大半がカサブタ状になってきていたので、残っていた2本を使い切るように指示されて軟膏は終了。ペインクリニック中心に変わりました。
鎮痛剤の種類が増え、服用パターンも朝・毎食後・夜のみ・就寝前と複雑になってきました。普段薬を飲みつけない私にとっては結構薬の管理が大変です。
痛み止めの内服薬は
・ファムビル錠
・メチコバール錠 ←これはビタミン剤です
・メロキシカム(モービック)錠
・カロナール錠
・リリカカプセル(25mgと75mg)
でも、なんといっても処方された薬のおかげで痛みが大幅に緩和されて、熟睡できるようになったのがうれしかったですね。
そして発疹も日々おさまって行って、ベタベタ薬を塗らなくてもいいようになったのもうれしかったです。
そして12月26日に最後の受診。
その2日前から痛みを感じなくなったので、先生に「もう鎮痛剤を飲まなくても痛まないのですが」というと、「それはよかったですね~、よく治りましたね」と驚いていました。言外に「アンタの年だと痛みが続くハズなのだが」という意外感がヒシヒシ伝わってきましたが(笑)、「それではこれで治療は終わりです」と完治宣言してくれました。
先生の話では、帯状疱疹は痛みの取れない人も多く、現に今も七転八倒の痛みで入院中の人がいて、麻酔を打たないといけないほどとか。
薬局のパンフレットでも「帯状疱疹後神経痛」について書かれていました。本当に後を引かなくてよかったです。
結局私の場合は、痛みを感じ始めたのが12月3日ごろ。そして12月9日に発疹を確認、11日に受診して治療開始しました。途中16日に診察を受け、完治確認が26日ということで、3週間以上かかりました。まあ平均的な経過ですね。
でも心配した後遺症の神経痛がなくて本当によかったですが、この帯状疱疹、せいぜい蕁麻疹程度だろうと思っていましたが、とんでもない厄介な病気ですね。
原因は上のパンフレットにもあるように、子どものときかかった水ぼうそうのウイルス。その水痘・帯状疱疹ウイルスが体内の神経節にずっと潜み続け、幾星霜を経て、加齢やストレス、過労などで免疫力が低下した時を見計らって暴れ出すというやっかいなものです。まあヘルペスも同じようなものですが、強い痛みが発疹に先行するというのがこの病気の特徴です。
パンフレットによれば発症年齢は50歳代から70歳代がピークですが、過労やストレスが引き金になると若い人でも発症します。
そして発症部位は上肢~胸背部にかけてが最も多いのですが、顔に出ると眼に角膜炎や結膜炎を起こしたりするので厄介です。今回の場合は、上記の年齢とか発症部位など、ピッタリ統計データどおり。典型的な症例でした。でも神経の損傷が軽くて本当にラッキーでした。
痛みの軽減には入浴が効果的でした。それと使い捨てカイロ。カイロは直接肌に張ると低温やけどになるので、下着の上に張って、就寝中患部を温めるようにしましたが、痛みの緩和と発疹の回復に大変効果がありました。
処方された薬はよく効くものの、結構な副作用もあるようで、飲み続けるのも不安がありましたし。
最後に先生は、これで20年は大丈夫なほど強力な免疫ができたので、もう発症することはありませんと太鼓判。
まあ言い換えれば、「アンタの20年後はもうないですよ」ということで、ちと寂しい気もしますが。