10月5日の午前8時45分に出発。この日は運動会のシーズンからか、交通量も少なくて順調に駐車場へ。
劇場の屋内駐車場から劇場の門までの歩道は、前回に引き続きまだ工事中でした。前のチケット売り場の跡ですが、なにやら100周年の記念施設ができるとか(ヨメさん情報)。でも歩道が通れないので、車椅子では本当に不便です。
劇場周辺は団体客が目立ちました。まずお菓子の売り場でバラのフィナンシェを親戚の土産に買って、昼食のサンドイッチと盛り合わせを買ったりして時間調整。
今回の席は、私がWeb会員先行販売にドジッて、19列の上手の席(泣)。でも私たちの前の席に座った方が座高の高くない女性客ばかりだったので見やすくラッキーでした。劇場内は団体客が多いせいか、男率も高かったですね。
一階席はほぼ満席。
まあどうでもいい話はこれくらいにして、本題に入ります。いつもの通り敬称略です。
今回の「風と共に去りぬ」で一番のビックリはなんといってもスカーレット。
当然実咲 凜音と思っていたら、あろうことか朝夏 まなとと七海 ひろきの役替わりとは。さらにアシュレとスカーレットII、ルネも役替わり。でも歌劇団、いいかげんにこんな奇をてらった役替わりの濫用はやめてほしいです。生徒の負担も大変だし、役の作りこみも難しいだろうし。
なんといっても実咲 凜音がかわいそうです。
私たちの観たのはAパターンなのでスカーレットは朝夏 まなと、アシュレが悠未 ひろ、スカーレットIIが純矢 ちとせでした。
以下、配役ごとの感想です。
まず凰稀 かなめのレット・バトラー。
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歌はなかなかいい出来です(ただし本人比で^^;)。でも、根本的にこの人は甘い声と整った容貌が邪魔をして、レット役には合わない感じがします。ヒゲも本人がスカイステージの「Now on Stage」で「なかなかぴったりするヒゲができなかった」と言っていたように、あまり似合っていませんね。それと、最近かなりやせてきているので、あまり貫禄がなく痛々しい感じです。ちょっと老けた感じが強いのも‥。
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レットはたくましく商才があって世渡り上手のやり手の色男の半面、情におぼれるところもあるといった、スカーレットと共通したキャラクターだと思いますが、凰稀 かなめのレット・バトラーはそれが少し弱いですね。
このあたりは、どうしても私の原体験である麻実れいのレットの出来と比べてしまうので気の毒ですが。ただ、最後の名場面、傷心のまま別れを告げて立ち去るところは、やはり泣かせどころでしたね。
それとなんといっても決定的なのは出番が少なすぎること。これはひどいです。先の番組の中でも凰稀 かなめが「(舞台稽古で)出番より待っている時間の方が長かったので、みんなの芝居がよく見られた」といっていましたが、かわいそうな話です。
次はスカーレットの朝夏 まなと。
スカイステージのタカラヅカニュースの映像を見ただけではよくわからなかったのですが、実際に舞台を観るとちゃんと「女」していて違和感なく、体形も表情も女そのもの!(変な話ですが)で、ありがちな「オカマ臭」(殴)がしなかったのはさすが。
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今回の男役→女役パターンの中では一番きれいです。
でも、これまた遥 くららが私の脳内に強烈に刷り込まれているので、比べてしまって気の毒でした。
激情に駆られて相手に詰め寄ったりする場面では、どうしても素の表情が出てしまいますが、遥 くららはそんな感情的な場面でも本当にきれいでしたから。
まあスカーレットという役は、役柄がはっきりしている分、やりやすそうに思えますが、感情の起伏が激しいので本当は難しいのでしょうね。
実際、遥 くららのあと、神奈 美帆がスカーレットを演じた公演を観てそう感じました。
彼女、「三つのワルツ」でびっくりの歌唱力と演技力だったので大いに期待したのですが、とにかく張り切り過ぎて演技過剰。結果としてただの自己中なツンデレ女(笑)になってしまって落胆した記憶があります。でもそのあとの「レッドヘッド」は本当によかったですね。版権のせいなのか、なぜこれを再演しないのか不思議なほど面白い舞台でした。
今回の朝夏 まなとのスカーレットもやや頑張りすぎのきらいがありましたが、二幕目ではそれほど気になりませんでした。
ただ、今回の「風‥」では劇団側の朝夏 まなとへの肩入れぶりが半端じゃないですね。実質スカーレット編といっていいほどです。
↓これが私の原体験です^^;
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そしてアシュレ・ウィルクスの悠未 ひろ。
退団がもったいないほど円熟した演技で、光っていました。この人が出てきて歌いだすとホッとします。
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ただやはり存在感が強く、とてもアシュレのイメージではないですね。本人も「いつもは絶対負けない強くて濃い役ですが、今回はそうではないので眼つきなどできるだけやさしく見えるように努力しています」といったことを「Now on Stage」で言っていたのが面白かったです。オペラで観ていて、そのあたりの苦心がよくわかりましたね。
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またまた余談ですが、この番組で、凰稀 かなめが、「宙組に来た当初いろいろ慣れないこともあって心細かったり戸惑ったりしたが、悠未 ひろが細かいところまでよく気を配って支えてくれて、本当にうれしかった」といった意味の感謝の気持ちを披露していたのが印象的でした。いい話でした。
私的に一番印象的だったのが、ベル・ワットリングの緒月 遠麻。
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この人も大きいのにオカマ臭は感じられず(ただセリフになるとちょっと香ってきますが(殴))、なんとも濃くて魅力的な娼館の女主人でした。劇中口さがない上流階級の婦人連に散々いじめられますが、彼女だったらなんなく一蹴できるのではと思えるほど強そうです(笑)。
でもこの人も出番が少なくなっていて、もったいないです。そう思っていたらフィナーレで男になって出てきたので、オペラでじっくり観察させてもらいました。(笑)
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そのあとまた最後のパレードではベルの姿で出てきました。本当にこの人の女役、野性味もあって、ちょっとレナ・オリンを連想したりして、気に入りました。よかったです。
そしてようやく実咲 凜音のメラニー・ハミルトンの感想です。
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配役を初めて知った時、なんでこの人がメラニー?と、ヨメさんと顔を見合わせたものです。
(実咲 凜音はスカイステージの対談番組などの会話では??とKYな時もありますが)なんといっても演技力と歌唱力では今のトップ娘役では一番といえると思うのに、なんでこうなるの?と二人とも疑問でした。
そういう思いを持って観たメラニーですが、いい出来でしたね。
同じ美人娘役でもあのだんちゃんと違って(でもアムネリスは高く買っていますよ)、演技力は大したもので、メラニーは本当に絵にかいたような良い人ぶり。聖女・天女が降臨したような感じでした。
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緒月 遠麻が必死で祈っていたのがよく理解できました。(笑)
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実咲 凜音はなんといってもせっかくの歌の場面がないのが残念。まあフィナーレでは、意趣返しかとおもうほどの美声で文句なしのこれぞエトワールぶりでしたが。
脇役ですがピカイチの演技だったので、結果的には儲け役だったのかも。これで腐らずがんばってほしいですね。
そして私が観るのを期待していたもう一人がスカーレットIIの純矢 ちとせ。
期待通りの歌と、ぴったりの違和感がまったくないスカーレットIIの演技。朝夏 まなとのスカーレットとまさに一心同体でした。余裕の歌唱力で満足でした。本当に大したものです。歌劇ですから歌ウマがなによりですが、演技も余裕でこなしていますね。
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あとはミード博士の寿 つかさとか、
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マミーの汝鳥 伶がさすがの存在感で場面を引き締めていましたが、
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とにかく全体に役が少なすぎて行き渡らず勿体ないです。
ルネの七海 ひろきもほんの少しセリフがあるだけの影の薄い役。
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それでもましな方で、ジョージの蓮水 ゆうやなどはまったく目立たず、オペラで探しまくりました。
というところでこの芝居の全体の印象に移りますが、とにかく演出が古臭い。もう完全にシーラカンス状態。ベルばらといい勝負の「塩漬け状態」です。
まず場面転換が、今時レアで陳腐な幕多用なこと。盆もセリも少なく、まるで全ツー公演です。
また、無駄に笑いを取りに行っているところも白けます。笑いあり涙ありという泥臭い演出から抜け出せない感じです。
そして説明台詞の多いこと。劇の中で展開すべきところをセリフで言わせてしまうのは安易すぎです。
さらに場面によってはくどく冗漫な演出(南部の文化や風土の紹介とか、アシュレとスカーレットのスキャンダルが町で評判になるところとか)があるのに、全体としては以前の公演であったはずの場面が省略されたりして話の密度が薄くなってしまっています。レットが最後に立ち去る場面の演出も以前より手抜きで悪くなっていました。
「アンドレア・シェニエ」とか「モンテクリスト伯」などの、洒落た場面転換と豪華なセット、濃密なストーリーの舞台(いずれもショーとの2本ものです!)を観た後では、とても一本物とはいえないスカスカ舞台でした。
(ただ蒸気機関車だけは仰天の豪華な出来栄え!でしたが、これとて登場したのはたった一度きり。前線から傷病兵が送られてくるところとかで活用できるのにもったいないです。まるであのコードロン・シムーンと同じです)
アトランタの街並みも薄手のカーテンに絵を描いただけで、それも戦前と戦後が同じものというチープさ。演出家の頭にあったのはコストカットだけかと思いたくなりました。
この「風‥」という話は、いろんな切り口での舞台化が可能なほど内容が豊かだと思いますが(ただ、黒人の扱い方とか、黒人の奴隷労働を前提とした農園経営とか、KKK団を肯定していたりとかの時代的限界はありますが)、いつまでも初演時の演出家の意見を墨守して上演を重ねているのは本当に疑問があります。
これはベルばらにもいえることですが、老演出家のセンセイもここはひとつ後進の演出家に道を譲って、若い才能にまかせて思う存分現代風にリアルにリニューアルさせたら、いずれも思白い舞台になると思うのですが。
誰も言い出せないのでしょうね。
で、私なりの結論としては、この公演をスカーレット編として配役し直すなら、
レット・バトラーは悠未 ひろ。この人の存在感で出番の少なさは十分カバーできます。(笑)
で、スカーレットはもちろん凰稀 かなめ。この人もまったくオカマ臭はしないし、何より演技力は折り紙つきなので適役です。
アシュレは朝夏 まなとか。あとはそのままでもいいかな。これで長年の悠未 ひろの貢献に報いられるし、いいと思いますが。(笑)
ただ演出家はもちろん交代が前提。
ということで、悠未 ひろのフィナーレでの晴れ姿(顔が映っていないのはマズかったですが)とタカラヅカニュースの映像でこの妄想観劇記録を終わります。
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今回もご覧いただきありがとうございました。m(__)m
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劇場周辺は団体客が目立ちました。まずお菓子の売り場でバラのフィナンシェを親戚の土産に買って、昼食のサンドイッチと盛り合わせを買ったりして時間調整。
今回の席は、私がWeb会員先行販売にドジッて、19列の上手の席(泣)。でも私たちの前の席に座った方が座高の高くない女性客ばかりだったので見やすくラッキーでした。劇場内は団体客が多いせいか、男率も高かったですね。
一階席はほぼ満席。
まあどうでもいい話はこれくらいにして、本題に入ります。いつもの通り敬称略です。
今回の「風と共に去りぬ」で一番のビックリはなんといってもスカーレット。
当然実咲 凜音と思っていたら、あろうことか朝夏 まなとと七海 ひろきの役替わりとは。さらにアシュレとスカーレットII、ルネも役替わり。でも歌劇団、いいかげんにこんな奇をてらった役替わりの濫用はやめてほしいです。生徒の負担も大変だし、役の作りこみも難しいだろうし。
なんといっても実咲 凜音がかわいそうです。
私たちの観たのはAパターンなのでスカーレットは朝夏 まなと、アシュレが悠未 ひろ、スカーレットIIが純矢 ちとせでした。
以下、配役ごとの感想です。
まず凰稀 かなめのレット・バトラー。
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歌はなかなかいい出来です(ただし本人比で^^;)。でも、根本的にこの人は甘い声と整った容貌が邪魔をして、レット役には合わない感じがします。ヒゲも本人がスカイステージの「Now on Stage」で「なかなかぴったりするヒゲができなかった」と言っていたように、あまり似合っていませんね。それと、最近かなりやせてきているので、あまり貫禄がなく痛々しい感じです。ちょっと老けた感じが強いのも‥。
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レットはたくましく商才があって世渡り上手のやり手の色男の半面、情におぼれるところもあるといった、スカーレットと共通したキャラクターだと思いますが、凰稀 かなめのレット・バトラーはそれが少し弱いですね。
このあたりは、どうしても私の原体験である麻実れいのレットの出来と比べてしまうので気の毒ですが。ただ、最後の名場面、傷心のまま別れを告げて立ち去るところは、やはり泣かせどころでしたね。
それとなんといっても決定的なのは出番が少なすぎること。これはひどいです。先の番組の中でも凰稀 かなめが「(舞台稽古で)出番より待っている時間の方が長かったので、みんなの芝居がよく見られた」といっていましたが、かわいそうな話です。
次はスカーレットの朝夏 まなと。
スカイステージのタカラヅカニュースの映像を見ただけではよくわからなかったのですが、実際に舞台を観るとちゃんと「女」していて違和感なく、体形も表情も女そのもの!(変な話ですが)で、ありがちな「オカマ臭」(殴)がしなかったのはさすが。
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今回の男役→女役パターンの中では一番きれいです。
でも、これまた遥 くららが私の脳内に強烈に刷り込まれているので、比べてしまって気の毒でした。
激情に駆られて相手に詰め寄ったりする場面では、どうしても素の表情が出てしまいますが、遥 くららはそんな感情的な場面でも本当にきれいでしたから。
まあスカーレットという役は、役柄がはっきりしている分、やりやすそうに思えますが、感情の起伏が激しいので本当は難しいのでしょうね。
実際、遥 くららのあと、神奈 美帆がスカーレットを演じた公演を観てそう感じました。
彼女、「三つのワルツ」でびっくりの歌唱力と演技力だったので大いに期待したのですが、とにかく張り切り過ぎて演技過剰。結果としてただの自己中なツンデレ女(笑)になってしまって落胆した記憶があります。でもそのあとの「レッドヘッド」は本当によかったですね。版権のせいなのか、なぜこれを再演しないのか不思議なほど面白い舞台でした。
今回の朝夏 まなとのスカーレットもやや頑張りすぎのきらいがありましたが、二幕目ではそれほど気になりませんでした。
ただ、今回の「風‥」では劇団側の朝夏 まなとへの肩入れぶりが半端じゃないですね。実質スカーレット編といっていいほどです。
↓これが私の原体験です^^;
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そしてアシュレ・ウィルクスの悠未 ひろ。
退団がもったいないほど円熟した演技で、光っていました。この人が出てきて歌いだすとホッとします。
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ただやはり存在感が強く、とてもアシュレのイメージではないですね。本人も「いつもは絶対負けない強くて濃い役ですが、今回はそうではないので眼つきなどできるだけやさしく見えるように努力しています」といったことを「Now on Stage」で言っていたのが面白かったです。オペラで観ていて、そのあたりの苦心がよくわかりましたね。
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またまた余談ですが、この番組で、凰稀 かなめが、「宙組に来た当初いろいろ慣れないこともあって心細かったり戸惑ったりしたが、悠未 ひろが細かいところまでよく気を配って支えてくれて、本当にうれしかった」といった意味の感謝の気持ちを披露していたのが印象的でした。いい話でした。
私的に一番印象的だったのが、ベル・ワットリングの緒月 遠麻。
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この人も大きいのにオカマ臭は感じられず(ただセリフになるとちょっと香ってきますが(殴))、なんとも濃くて魅力的な娼館の女主人でした。劇中口さがない上流階級の婦人連に散々いじめられますが、彼女だったらなんなく一蹴できるのではと思えるほど強そうです(笑)。
でもこの人も出番が少なくなっていて、もったいないです。そう思っていたらフィナーレで男になって出てきたので、オペラでじっくり観察させてもらいました。(笑)
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そのあとまた最後のパレードではベルの姿で出てきました。本当にこの人の女役、野性味もあって、ちょっとレナ・オリンを連想したりして、気に入りました。よかったです。
そしてようやく実咲 凜音のメラニー・ハミルトンの感想です。
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配役を初めて知った時、なんでこの人がメラニー?と、ヨメさんと顔を見合わせたものです。
(実咲 凜音はスカイステージの対談番組などの会話では??とKYな時もありますが)なんといっても演技力と歌唱力では今のトップ娘役では一番といえると思うのに、なんでこうなるの?と二人とも疑問でした。
そういう思いを持って観たメラニーですが、いい出来でしたね。
同じ美人娘役でもあのだんちゃんと違って(でもアムネリスは高く買っていますよ)、演技力は大したもので、メラニーは本当に絵にかいたような良い人ぶり。聖女・天女が降臨したような感じでした。
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緒月 遠麻が必死で祈っていたのがよく理解できました。(笑)
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実咲 凜音はなんといってもせっかくの歌の場面がないのが残念。まあフィナーレでは、意趣返しかとおもうほどの美声で文句なしのこれぞエトワールぶりでしたが。
脇役ですがピカイチの演技だったので、結果的には儲け役だったのかも。これで腐らずがんばってほしいですね。
そして私が観るのを期待していたもう一人がスカーレットIIの純矢 ちとせ。
期待通りの歌と、ぴったりの違和感がまったくないスカーレットIIの演技。朝夏 まなとのスカーレットとまさに一心同体でした。余裕の歌唱力で満足でした。本当に大したものです。歌劇ですから歌ウマがなによりですが、演技も余裕でこなしていますね。
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あとはミード博士の寿 つかさとか、
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マミーの汝鳥 伶がさすがの存在感で場面を引き締めていましたが、
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とにかく全体に役が少なすぎて行き渡らず勿体ないです。
ルネの七海 ひろきもほんの少しセリフがあるだけの影の薄い役。
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それでもましな方で、ジョージの蓮水 ゆうやなどはまったく目立たず、オペラで探しまくりました。
というところでこの芝居の全体の印象に移りますが、とにかく演出が古臭い。もう完全にシーラカンス状態。ベルばらといい勝負の「塩漬け状態」です。
まず場面転換が、今時レアで陳腐な幕多用なこと。盆もセリも少なく、まるで全ツー公演です。
また、無駄に笑いを取りに行っているところも白けます。笑いあり涙ありという泥臭い演出から抜け出せない感じです。
そして説明台詞の多いこと。劇の中で展開すべきところをセリフで言わせてしまうのは安易すぎです。
さらに場面によってはくどく冗漫な演出(南部の文化や風土の紹介とか、アシュレとスカーレットのスキャンダルが町で評判になるところとか)があるのに、全体としては以前の公演であったはずの場面が省略されたりして話の密度が薄くなってしまっています。レットが最後に立ち去る場面の演出も以前より手抜きで悪くなっていました。
「アンドレア・シェニエ」とか「モンテクリスト伯」などの、洒落た場面転換と豪華なセット、濃密なストーリーの舞台(いずれもショーとの2本ものです!)を観た後では、とても一本物とはいえないスカスカ舞台でした。
(ただ蒸気機関車だけは仰天の豪華な出来栄え!でしたが、これとて登場したのはたった一度きり。前線から傷病兵が送られてくるところとかで活用できるのにもったいないです。まるであのコードロン・シムーンと同じです)
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この「風‥」という話は、いろんな切り口での舞台化が可能なほど内容が豊かだと思いますが(ただ、黒人の扱い方とか、黒人の奴隷労働を前提とした農園経営とか、KKK団を肯定していたりとかの時代的限界はありますが)、いつまでも初演時の演出家の意見を墨守して上演を重ねているのは本当に疑問があります。
これはベルばらにもいえることですが、老演出家のセンセイもここはひとつ後進の演出家に道を譲って、若い才能にまかせて思う存分現代風にリアルにリニューアルさせたら、いずれも思白い舞台になると思うのですが。
誰も言い出せないのでしょうね。
で、私なりの結論としては、この公演をスカーレット編として配役し直すなら、
レット・バトラーは悠未 ひろ。この人の存在感で出番の少なさは十分カバーできます。(笑)
で、スカーレットはもちろん凰稀 かなめ。この人もまったくオカマ臭はしないし、何より演技力は折り紙つきなので適役です。
アシュレは朝夏 まなとか。あとはそのままでもいいかな。これで長年の悠未 ひろの貢献に報いられるし、いいと思いますが。(笑)
ただ演出家はもちろん交代が前提。
ということで、悠未 ひろのフィナーレでの晴れ姿(顔が映っていないのはマズかったですが)とタカラヅカニュースの映像でこの妄想観劇記録を終わります。
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今回もご覧いただきありがとうございました。m(__)m
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