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シアター・ドラマシティで『CHESS』を観て

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今回の「CHESS THE MUSICAL」は、1986年初演のミュージカル『CHESS』の日本版で、2013年に日本で上演されたのは『CHESS・イン・コンサート』だったので、ミュージカル版としてはこれが本邦初公開とか。

私たちはコンサートバージョンは観ていないのでその違いは分かりませんが、今回のミュージカル版は日本初公開ということと、安蘭けいが出るということで興味はありました。

でも気が付いたら先行販売も終了、多分チケットはないだろうとほぼ見送り決定でしたが、9月に他の劇場に行った際、たまたま宣伝パンフを見て、「まだ宣伝しているということはチケットアリ?」と梅芸のサイトをチェック。案の定、結構いい席が残っていました。
というわけで10月22日(遅い感想です^^;)にシアタードラマシティに出かけました。

事前に調べたら、キャストが安蘭けい / 石井一孝 / 田代万里生 / 中川晃教 / AKANE LIV / 戸井勝海 / 天野朋子 / 池谷京子 / 角川裕明 / 高原紳輔 / 田村雄一 / 遠山裕介 / ひのあらた / 横関咲栄 / 大野幸人 といずれも歌ウマぞろい。(ミュージカルなので当然か)
そして使われている曲はすべてABBAのビョルンとベニーの作詞・作曲になるもので、それにプラス『ジーザス・クライスト・スーパースター』、『エビータ』などで有名なティム・ライスも作詞と舞台化に参加しているとのことで、大いに期待していました。


当日は高速道路はがらすき、予定よりかなり早く劇場につきました。

開場時間になってスタッフに案内されて車椅子で客席へ。
舞台はチェスの盤面を模した黒白のセットが配されていました。

で、感想の結論から。
今回はコンサートバージョンではなく、ミュージカル版ということですが、ちょっとそんな感じはなかったです。しいて言えばミュージカル風コンサートといった印象でした。台詞が少なくて、ストーリーがほとんど歌でつながれていくので、話のディテールがわかりにくい。^^; しいて言えばフレンチミュージカルな感じです。

フレンチミュージカルと言えば、以前観たフランス版「ロミオとジュリエット」を思い出しますが、ロミジュリは話が分かっているので、台詞が少なくても全く無問題でした。でも今回はまったく知らない話。舞台上で楽曲とともに話が進んでいっても、そのディテールがよくわからない。ということで、結局登場人物の誰にも感情移入できないままでした。

物語としては、「米ソ冷戦」時代に、「亡命」をテーマに展開していくお話です。登場人物は実話をベースにアレンジしたとのことです。

『ワールド・チェス・チャンピョンシップ』が開催された北イタリア・メラノとタイのバンコクを舞台に、アメリカ人のチェス・チャンピオンで世界チャンピオンのタイトル保持者のフレディことフレデリック(中川晃教)と、恋人でマネージャーのフローレンス(安蘭けい)、そして挑戦者のソ連代表のアナトリー(石井一孝)と彼のマネージャー(実はKGB)モロコフ(ひのあらた)が、チェスの勝負に両体制の威信をかけた駆け引きを繰り広げ、それに審判のアービター(田代万里生)、アナトリーの妻のスヴェトラーナ(AKANE LIV)が絡むという展開です。

でも、上に書いたように、そんな細かい登場人物間の駆け引きがわかり難く、観始めて戸惑ったのですが、なんといってもABBAの楽曲がどれも素晴らしく、途中からこれはコンサートと割り切って(笑)、聴きほれていました。

どの曲も本当に名曲ばかり、しかも幅広いジャンルにわたる変化にとんだ曲なので感心しながら聞いていました。おまけにそれを歌うのが安蘭けいをはじめ歌ウマな俳優ぞろいなので、高いチケットの値打ちはありました。(笑)

そんな中でも私的に一番気になったのがAKANE LIV。

神月茜時代とは別人の印象で(殴)、長身が映えて、舞台に立っているだけで目を引くのに歌がまた説得力のある美声。ずっと目で追っていました。でもあまり出てこなかったのが残念。(笑) 
観劇しながら思い出しましたが、この人、2011年5月に観た『MITSUKO~愛は国境を越えて』でもイダ役で好印象でしたが、今回はさらにいい役者さんになっていてよかったです。

安蘭けいはやはりド安定な歌で、安心して聞いていられました。ただ、やはり歌が中心なので、演技としては心理描写などは限界
があってちょっと残念。


まあ感想としてはこんな感じで超簡単!!(殴)、でもABBAのいいコンサートに行ったということで二人で納得して(笑)、満足して帰途につきました。


さて次は『パッション』です。どうなりますやら。


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