Quantcast
Channel: 思いつくままに書いています
Viewing all articles
Browse latest Browse all 705

🔶 日本の「常識」は世界の「非常識」? 🔶

$
0
0
組合の学習資料用にOECDの統計を調べていたら、日本の異常な状況が浮き彫りになってきました。
まずは給与の国際比較です。

日本の「大卒初任給」の平均は205,191円(2017年)とされています。

今から10年前のそれは201,300円、20年前は195,500円、24年前の1993年が190,300円。

27年の間で、毎年平均620円しか増えていません。

ちなみに30年前は153,100円、40年前は105,500円なので、ここ20年の伸びのなさが際立っています。

ここで先進国の平均年収の推移を見たら、それぞれ差はあっても、各国右肩上がり。表①

でも下段左端の日本だけ、年収は増えていない。


実際に、日本人の平均給与は、国税庁の「民間給与実態統計調査」をみても増えるどころか下がる一方です。

1990年の平均給与は425万2,000円でした。(1年勤続者、以下同)
それがしばらくは上昇したものの、1997年の467万3,000円をピークに下がり始め、2017年には、432万2,000円に減っています。

それを国際比較してみると、その異常さがよくわかります。

1997年=100とした場合の「実質賃金指数」で比較したらよくわかります。(2016年現在・OECD統計で作成)

・スウェーデン……………138.4
・オーストラリア…………131.8
・フランス…………………126.4
・イギリス(製造業)……125.3
・デンマーク………………123.4
・ドイツ……………………116.3
・アメリカ…………………115.3
・日本……………………… 89.7

少ないのは給与だけでなく、年金でも給付額はオランダやイタリアの半分以下です。

OECDの統計で比較したら、49カ国中44位!。表②
日本は現役時代の給与所得のわずか4割しか年金が出ない国です。
しかもそんな少ない年金の支給時期を、さらに遅らせる検討がされているのですから、本当に異常。


奨学金について比較してみると、日本は「給付型奨学金」ではなく、必ず利子をつけて返さなければならない貸与型=教育ローンが大半です。表③

日本学生支援機構がその利子で毎年約340億円も儲けているというのも、世界で比べるとおかしい。

最後に一人親世帯の貧困率(2013年)。表④

日本は,シングルの親が働いても,公的扶助レベルの収入すら得るのが難しい。こんな状態、本当に異常です。

テレビでは「世界がうらやむ日本」「日本は素晴らしい」、みたいな番組だらけですが、OECDの統計を見ると、「日本の常識は世界の非常識」なのがよくわかります。

もっと怒らないと。

今日気づいたのですが、庭の水仙が咲き始めました。

人は変わっても、花は変わらず。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 705

Trending Articles