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入院から二週間がすぎました

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よく1月行く・2月逃げる・3月去るといいますが、私にとってはこの1月は本当に長かったです。

でも娘が帰ってきた19日からは、一人であれこれ思い悩むことも少なくなって楽でした。

娘は勤務先が2月から変わるので、その事務手続きと、現在の家の処分と、新しい勤務地周辺での家の購入などで多忙な時期なので、無理して帰ってこなくてもいいと伝えていましたが、やはりFの容態と手術後が心配なのか、19日に帰ってきてくれました。

私も帰らなくてもいいと言ったものの、家に一人でいれば頭の中はFのことばかり。

ほとんど寝られない夜が続いていたので、空港で顔を見たらやはりほっとしました。

その娘も、今日の朝、イギリスに戻っていきました。

でも現在は、一応一般病棟に移り、容態も安定してきたので、あとはどれだけリハビリで身体機能を確保できるかが焦点なので、また一人になっても十分やっていけそうです。

とはいえ、病院の面会開始時間の12時までに家事や雑事を済ませようと、食事の準備や洗濯、掃除などをしていると、不意にFの記憶がよみがえってきたりするので辛いですが。

Fが倒れた翌日に壊れたガス給湯暖房機の交換が、今日の午前中にやっと終わりました。

やはりシャワーでは寒かったので助かりますが、前に書いたように周期的に壊れるのはいかがなものかと思いますね。

(壊れたといえば、23日にはFのベッド近くで使っていた石油ファンヒーターも壊れて、買い替えが必要となったり。)


話は変わりますが、この二週間の間に、ガッカリしたことと、うれしいことがありました。

ガッカリは、Fが「ありがとう」とか「痛い」と言ったという理学療法士さんからの「朗報」でした。

1月23日にその話を聞いた時、到底信じられず、何度も確かめました。

でも、ちゃんとパソコンに記録されていますというので、信じないわけにはいきません。

でも、どう考えても、眼前のFの状態との落差が大き過ぎて、半信半疑どころか二信八疑。

その日は「うれしいけど信じられないなあ」と娘と話しながら帰宅しましたが、翌日病院に行ったら、やはりガセでした。

いつものようにFのベッドに行くと、昨日とは別の理学療法士が近づいてきて、私たちの顔を見るなり「会話したというのは他の患者さんの間違いでした。申し訳ありません」と平謝り。

その後も看護師さんが来て謝罪されたので、こちらも怒る気にもなれず。

娘も「やっぱりね。おかしいと思った」と行っていましたが、一時はひょっとしてとも思ったので、本当にガックリ。


一方うれしいことは、私たち夫婦の古くからの知人である某大学病院勤務の看護師さんが見舞いに来てくれたこと。

脳外科にも13年いたという彼女は、さすがに手慣れた感じでFに接してくれ、やさしく呼びかけたり、手や指をほぐしながら何度も呼びかけてくれました。普段見ることのないプロの姿になっていました。

見舞いのあと談話室で、Fさんはきっとリハビリでよくなりますよと言ってくれ、またこの病院は体制がきちんとしていて、よく見守ってくれているので安心ですよとも言ってくれました。

プロの目で病院をチェックしてくれたのがなによりでした。


30日の夕方看護師が来て、もう点滴は外して、今後は鼻からチューブで腸での栄養補給を始めるといってくれたので、また一歩前進となりました。

でも、私の呼びかけにあまり反応してくれないFの様子を見ていると、まだまだ道は険しいと思わざるを得ません。

担当の先生も、まだ手足は動かないし、目や耳も機能していないので、厳しい状況ですと言っていました。



その夜、帰宅するため駐車場に行き、ふと空を見上げたら、十三夜のきれいな月が輝いていました。

Fも月を見るのが好きで、私がきれいな月が出ているよというと、窓辺に来てよく見上げていました。

またいつの日か、肩を並べて月を眺められる日が戻ってくるだろうかと思いながら、帰途につきました。


帰宅したら、売りに出していた2月の3公演のチケットすべてに買い手がついたとのメールが入っていました。

翌日朝発送するため、準備をしましたが、これまた辛い作業でした。

でも、3月の1公演と5月の2公演のチケットは、まだ売らずに手元に置いておきます。

Fがまだいけなくても、私だけでも行ってみようかと思っているからです。


もう2月になります。

Fにとって、少しでも希望の見える月になってくれればと願うばかりです。




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