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🔶 レジ袋削減は何のため? 🔶

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26日(木)の日経新聞朝刊に、政府が2020年7月から全ての小売店でプラスチック製のレジ袋の有料化を義務付ける決定をしたという記事が出ていました。

年内に容器包装リサイクル法の省令を改正して、命令違反には罰金も適用するとのことです。

これは何のためにするのでしょうか?

もちろん、海洋プラスチック問題の解決のためだよ!、と思ったあなた、それはあまりにも人が良すぎ。

記事によれば、「国内のレジ袋の使用は年間20万トン程度で、1年間に出る廃プラの2%程度」とのことです。

ようするに、年間1,000万トンもの廃プラの98%は放置して、わずか2%のレジ袋だけ規制するというのです。

これでは意味のある規制とはいえませんね。

では何のため?

日経の記事では、COP25で日本が推進している石炭火力発電が非難の的になったので、多くの外国人が訪れる五輪のタイミングで、一斉にレジ袋規制を実施することで、「環境後進国」のレッテルを貼られるのをなんとか回避しようとする意図が透けて見えると指摘しています。

要するに、「環境対策やってる感」演出のため。

なんともお粗末で馬鹿にした話です。

以下は、私がこの件で少し調べた補足です。

もちろんレジ袋の使用制限は、意図はどうであれ、しないよりマシでしょう。

でも、もっと深刻な問題である、大量に使い捨てられるペットボトルや発泡スチロール、建材、合成繊維の衣服や漁網、漁具、そして廃棄された漁船やプレジャーボートなどの規制こそ、一刻も早くやるべきだと思います。

例えばたばこのフィルターも、マイクロプラスチックの大きな発生源とのこと。

政府は、日本では「廃プラスチックの有効利用率が84%」と豪語していますが、その中身は、ただ燃やしているだけ、焼却による「熱エネルギーとしての再利用」が大半です。

つまり化石燃料として燃やしているだけなので、内外から地球温暖化を促進していると批判されています。

さらにヨーロッパなど環境先進国では、現在日本でプラスチック使用削減の切り札としてもてはやしている「バイオマスプラスチック」や、「生分解性プラスチック」、紙などの利用すら、環境負荷が大きいとして問題視しています。

一例では「生分解プラスチック」は、プラスチックが微粒子に分解されることで、マイクロプラスチックによる環境汚染の原因物質となると問題視されています。紙製にすることも森林伐採に拍車をかけるとも。

まず必要なのは、プラスチック製品自体の生産量を減らすこと、「何かに代える」のではなく、過剰な包装そのものを減らすこと、これしかないということですね。

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