もう3月になろうとしています。
昨日、近くの公園に、春の兆しを探しにいきました。
なにか春の予兆があれば、スマホで撮ってFに見せようと思ったのです。
そしたらなんと、もう土筆が生えていました。
それももうかなりトウの立った、長く伸びた土筆が何本も生えていました。
今年の冬は本当に寒かったので、土筆がもう出てきているとは思いも寄らず、うれしかったです。
でも、今日病院に行ったら、さらにうれしいことが待っていました。
今日、いつもの通り病室に行ったら、Fは久しぶりに穏やかな優しい表情で迎えてくれました。
実はその前の2月25日も、Fの表情は穏やかで、痰も少ないのか呼吸も静かで、私が右手でベッド横の収納庫の扉に貼った写真を指さしたら、その写真をじっと見てくれたり、別の写真を眼の前にかざして私が説明すると、視線を動かして見入ってくれて、うれしい1日でした。
うれしくて、いつも心配してくれている友人たちにも喜んでもらおうと、そのことをメールで知らせました。
ところが、翌26日と、翌々日の27日はあまり反応してくれず、ちょっとガッカリ。
でも一直線に良くなるわけはないと気を取り直し、今日も病院に向かったのですが、今日はまたFは25日同様のいい反応をしてくれました。
語りかける内容にじっと聞き入るような様子で、私の顔を追うように視線も動くので、疲れを全く感じず、ずっとFに話しかけ続けました。
しかし今日は、もっとうれしいことが2つもありました。
午後3時ごろ、看護師さんが痰を吸引しに来てくれました。
以前から見舞っている私によく話しかけてくれる看護師さんで、気さくに明るく励ましてくれるので好印象でしたが、その彼女が、私に伝えたくてたまらなかったというような笑顔で、
「今日午前中に痰の吸引をしていたら、突然『いーたーい』と言ってくれましたよ」
と教えてくれたのです。
以前、まだHCUにいた時に、別人の話でぬか喜びさせられた経験があるので、一瞬本当かなとも思ったのですが、聞いたのは看護師さんだけではなく、その場に居合わせた言語療法士二人(一人は課長とのこと)もはっきり聞いていて、昼の打ち合わせの場でも報告されたとのこと。
もうびっくりで、同時にうれしくて、吸引が終わってまだ苦しそうにしているFに、「声を出してくれてありがとう、ありがとう」と何度も話しかけてしまいました。
これまでも、「あー」とか「ううー」と何か話そうとするようなそぶりはあったのですが、はっきり言葉を発したというのは初めてで、本当にうれしかったです。
さらにうれしかったのは、帰り際に、Fがはじめて感情を露わにして泣いてくれたことでした。
今日の天気予報では、夕方爆弾低気圧の影響で天気が急変するということだったので、5時になってFに
「もう今日は帰るからね、また明日来るからね、寂しいだろうけど辛抱してね」と話しかけた途端、突然泣き出したのです。
声こそあげなかったものの、それまでの穏やかな顔を急変させ、悲しそうに泣き出したので、胸を突かれました。
あわててFをなだめていたら、だんだん泣き顔を収めてくれました。
Fが泣いたのは衝撃的でしたが、私が帰るといった言葉を理解して、それが悲しくて泣いてくれたことは本当にうれしくて、感動しました。
1月16日の緊急入院以来、はじめてFと気持ちが通じ合えた思いでした。
立ち去りがたい気持ちが募りましたが、ちょうどその時スタッフさんが体を拭きにきてくれたので、それを機に、後ろ髪を引かれる思いで病棟を出ました。
もっと喋ってくれるようになったら、嚥下機能も向上してくれるでしょう。
そうなれば、胃ろうと並行して、口からの栄養摂取もできるようになるだろうし、体力もついてくるだろうと思います。
やっと、春の到来が実感できた1日でした。
玄関わきの梅も、いつの間にか5分咲きになっていました。
昨日、近くの公園に、春の兆しを探しにいきました。
なにか春の予兆があれば、スマホで撮ってFに見せようと思ったのです。
そしたらなんと、もう土筆が生えていました。
それももうかなりトウの立った、長く伸びた土筆が何本も生えていました。
今年の冬は本当に寒かったので、土筆がもう出てきているとは思いも寄らず、うれしかったです。
でも、今日病院に行ったら、さらにうれしいことが待っていました。
今日、いつもの通り病室に行ったら、Fは久しぶりに穏やかな優しい表情で迎えてくれました。
実はその前の2月25日も、Fの表情は穏やかで、痰も少ないのか呼吸も静かで、私が右手でベッド横の収納庫の扉に貼った写真を指さしたら、その写真をじっと見てくれたり、別の写真を眼の前にかざして私が説明すると、視線を動かして見入ってくれて、うれしい1日でした。
うれしくて、いつも心配してくれている友人たちにも喜んでもらおうと、そのことをメールで知らせました。
ところが、翌26日と、翌々日の27日はあまり反応してくれず、ちょっとガッカリ。
でも一直線に良くなるわけはないと気を取り直し、今日も病院に向かったのですが、今日はまたFは25日同様のいい反応をしてくれました。
語りかける内容にじっと聞き入るような様子で、私の顔を追うように視線も動くので、疲れを全く感じず、ずっとFに話しかけ続けました。
しかし今日は、もっとうれしいことが2つもありました。
午後3時ごろ、看護師さんが痰を吸引しに来てくれました。
以前から見舞っている私によく話しかけてくれる看護師さんで、気さくに明るく励ましてくれるので好印象でしたが、その彼女が、私に伝えたくてたまらなかったというような笑顔で、
「今日午前中に痰の吸引をしていたら、突然『いーたーい』と言ってくれましたよ」
と教えてくれたのです。
以前、まだHCUにいた時に、別人の話でぬか喜びさせられた経験があるので、一瞬本当かなとも思ったのですが、聞いたのは看護師さんだけではなく、その場に居合わせた言語療法士二人(一人は課長とのこと)もはっきり聞いていて、昼の打ち合わせの場でも報告されたとのこと。
もうびっくりで、同時にうれしくて、吸引が終わってまだ苦しそうにしているFに、「声を出してくれてありがとう、ありがとう」と何度も話しかけてしまいました。
これまでも、「あー」とか「ううー」と何か話そうとするようなそぶりはあったのですが、はっきり言葉を発したというのは初めてで、本当にうれしかったです。
さらにうれしかったのは、帰り際に、Fがはじめて感情を露わにして泣いてくれたことでした。
今日の天気予報では、夕方爆弾低気圧の影響で天気が急変するということだったので、5時になってFに
「もう今日は帰るからね、また明日来るからね、寂しいだろうけど辛抱してね」と話しかけた途端、突然泣き出したのです。
声こそあげなかったものの、それまでの穏やかな顔を急変させ、悲しそうに泣き出したので、胸を突かれました。
あわててFをなだめていたら、だんだん泣き顔を収めてくれました。
Fが泣いたのは衝撃的でしたが、私が帰るといった言葉を理解して、それが悲しくて泣いてくれたことは本当にうれしくて、感動しました。
1月16日の緊急入院以来、はじめてFと気持ちが通じ合えた思いでした。
立ち去りがたい気持ちが募りましたが、ちょうどその時スタッフさんが体を拭きにきてくれたので、それを機に、後ろ髪を引かれる思いで病棟を出ました。
もっと喋ってくれるようになったら、嚥下機能も向上してくれるでしょう。
そうなれば、胃ろうと並行して、口からの栄養摂取もできるようになるだろうし、体力もついてくるだろうと思います。
やっと、春の到来が実感できた1日でした。
玄関わきの梅も、いつの間にか5分咲きになっていました。