ヨメさんが14年ぶりに脳卒中を再発してしまいました。
2018年1月16日(火)の朝、私はいつものとおり、ヨメさん(以下Fとします)の乗ったデイケアサービスの送迎車を見送って、久しぶりの好天なので、新年初のドローン空撮に出かけて、正午丁度に帰宅しました。
家に入ると同時に電話が鳴り、また何かの勧誘かと思っていると「Fさまがデイケアサービス中に呂律が回らなくなって倒れ、こちらに緊急搬送されました。」という連絡。
青天の霹靂とはこのことです。
すぐ病院に駆けつけました。14年前と同じ病院です。
FはHCUのベッドに横たわって目を閉じていました。
でも声をかけると薄目を開け、同時に心拍数と血圧が跳ね上がったので、聞こえているようにも見えました。
担当医の説明では、脳内出血の再発で、今回は右側の出血なので、健全だった左半身側も麻痺する恐れが高いということでした。
聞いているうちにどっと絶望感が押し寄せてきて、何も考えられなくなりました。
14年間頑張って、杖歩行で市内循環バスに乗って近くの駅に行ったり、右手が使えなくなっても、左手で絵手紙がきれいに描けるようになったり、言語機能もまったく障害が感じられない状態になっていたFでした。
でも、そんな努力がいっぺんにご破算になってしまったかと思うと、一挙に涙腺がゆるんできました。
それを必死にこらえて、藁をもつかむような気持で、担当医の説明を受けました。
担当医の先生は驚くほど若く、でも丁寧にわかりやすく答えてくれて、信頼できそうで一安心でした。
パソコンのCTの画像を使っての説明で、今後の手術としては二つあり、一つは前回同様、出血を外から吸引するもので、もう一つは頭蓋骨を開けて出血を除去し、止血処理をするというもの。
出血が止まっていたら前者、続いていたら後者になるということで、とりあえず明日再度CTを撮り、出血の状態を見て判断するということでした。
14年前で電子カルテのデータがないというので、私が前回は24cc出血したうち、21ccを吸引してもらったと言ったら、そうだとすると出血の量は現段階でも前回より多いとのこと。
とにかくすぐにでもCTを撮って、出血の状態を確認してほしいところですが、見極めにはある程度時間の経過が必要なので、明日撮るということなのでしょうね。
そのほかいろいろ説明を受けてから、入院に必要なものを提供してもらうため「手ぶらで入院」サービスの契約をしてから、とりあえずデイケアの荷物や衣類を持っていったん帰宅しました。
自宅で、Fの一番の近親者である弟夫婦に電話して概要を知らせた後、病院から依頼された、現在処方されている薬の明細と「お薬手帳」を探しました。
Fがいつも使っているバッグを見たらすぐ見つかりましたが、バッグの中のいろんなものを見ているだけでまた涙です。
夕方、明細と薬の手帳をもって再度病院へ行きましたが、薬の現物も必要とのことで、明日それは届けることにしました。
そのあとFの様子を見ましたが、呼びかけてもあまり反応がないのが気がかりでした。
まあ倒れた直後で、鎮静剤も投与されているし、出血の影響もあるのだろうと自分に言い聞かせながら帰宅。
ようやく、朝食以外何も口にしていなかったことに気づいて、冷ごはんと冷凍のおかずをレンジで温めて食べようとしても、まったく食欲なし。
かくてはならじと、なんとかお茶漬けで流し込みました。
そのおかずもFが観劇とかで帰宅が遅くなったときのために買ってあったものなので、それを見たらまた辛くなってきます。
なんとかすべて片付けてから、Fの衣類と私の着替えたもの等を洗濯機に入れ、朝仕上がるようにタイマーをセット。
イギリスにいる娘にとりあえず状況をメールで知らせて、慌ただしかった1日の終わり。
いつもより早くベッドに入りましたが、やはり寝られず。いろんなことがとりとめもなく浮かび、長い長い夜になってしまいました。
でももっとつらいのはFです。
Fさん、また前のように、私もがんばるからね。 (続く)